10月1日以降は「SIMロック原則禁止」で何が変わる?

2021-10-29

“これまで大手キャリアが行っていたSIMロックですが、総務省が10月1日から「SIMロック原則禁止」とする方針を打ち出しています。
これによって、この秋から携帯電話回線の乗り換えが変わることが予測されます。
そもそもSIMロックとは、電話番号など契約者情報が入った特定通信会社のSIMカードを差し込んだ時だけ、携帯電話が使えるように、スマホ端末に制限をかけることです。つまりSIMロックがかけられた携帯電話では、別のSIMカードに差し替えて使うことはできなくなります。
総務省では、SIMロックに関して、利用者の利便を損ない、利用者の権限を制限するものであるとしており、事業者間の競争を阻害するものでもあるいため、新たなガイドラインを策定しました。これにより10月1日以降に発売される新製品に関しては、SIMロックがない状態で手に入れることができるようになるのです。
さらにそれ以前に販売されているすべての携帯電話に対しても、2023年10月1日以降にユーザーが申し込めば無料でSIMロックを解除することができるようになります。
SIMロックは携帯電話会社にとって、ローンなど代金未払いで他社に乗り換えられないようにすることと、ユーザーの囲い込みができるというメリットがあります。
このSIMロック禁止になることで、ユーザーにとってはたくさんのメリットが得られるようになるのです。携帯電話会社間の乗り換えが進むことで、携帯電話会社の料金が安くなり、サービスの向上も期待できます。
ただ実際には、SIMロックの禁止によっても、携帯電話料金にはそれほど変化がないのでは?とも言われています。
SIMロックがないと、乗り換えが簡単になり、携帯会社の競争が激しくなり、結果として電話料金が安くなると総務省は見込んでいますが、実際にはドコモ、au、ソフトバンクの大手3社はすでに大幅な値下げ合戦が行われており、格安スマホ各社もそのあおりを受けて値段を下げています。その状況でも会社間移行はほとんど進んでいないため、今回のSIMロック禁止という大きなファクターがあったとしても、電話料金は下がらないのでは…と言われています。
10月1日前後での値引きキャンペーン合戦に関しても、あまり期待できません。SIMロック禁止で大々的な値引きセールがあるのでは?と期待していた人にとっては、なんとも残念な動きになりそうです。10月1日の大手キャリアの動向に関しては、チェックしておきたいですね。”